《ミリタリーオウル》

本サイトはサバゲーを分隊単位で戦うことでよりタクティカルに楽しんで勝つことを目的として、軍の教範の一部や戦術学を筆者の経験と解釈でどのように活用するかを紹介しております。
ステップを読み進めるごとに内容が把握できるようにしておりますのでできれば初めからお読み頂けると幸いです。

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Sub7.戦術講座「縦深防御」

前回の戦術講座では超攻撃的な戦術である「浸透戦術」を紹介しました。今回は「縦深防御」と呼ばれる戦術を紹介します。一般的に想像される「防御」というのは「攻撃側の前進を拒否し、その地点を維持すること」という認識だと思います。「縦深防御」では反撃しながら後退し、攻撃側の前進を遅らせながらもあえて前進させることで、防御側に有利な地点に誘い込んで少しずつ攻撃側の戦力を奪っていく戦術となります。この戦術の特徴であり、高い防御力を有する秘訣はその編成と配置、運用にあります。※ここからはサバゲーベースで考慮していきます。まずチームを前衛・中衛・後衛(人数比3:3:3など)のように平均的に振り分け、全ての部隊はフィールド侵攻方向にむけて前・中・後ろと層になるよう防御線を形成します。前衛部隊は前進してくる敵を制圧射撃や後退などを行って敵の足止めを行います。そして敵がこちらの前衛部隊を包囲すべく側面へと回り込んできたところを、中衛部隊が迎え撃ち、さらに中衛の側面を狙う敵を後衛部隊が迎え撃つ...

2018.08.10 14:37

Sub6.戦術講座「浸透戦術」

歴史を変えた戦術である「浸透戦術」。これをサバゲーに落とし込むとどのようなメリットがあるのかを紹介したいと思います。この戦術が生まれた第一次世界大戦頃の戦争は塹壕と機関銃による強固な陣地がお互いに設置され、睨み合いが続き長期化するのが当然視されていました。もちろん戦わなくても睨み合いが長期化すれば食糧だけでなく国内経済やらなんやらも大変です。そこで短期決戦でもって戦争に勝利しようと旧ドイツ軍が編み出したのが今回紹介する「浸透戦術」、俗に言う「電撃戦」の大元です。戦術の概要は「敵の抵抗の弱い部分に対して突撃を行い、前線を突破。そのまま突撃を続けて敵陣地の後方(つまり大砲陣地や指令所や補給陣地)まで進撃し、敵の後衛を殲滅することで、強固に守る前線の敵を孤立させ不必要な戦闘をせずに無力化させること」です。サバゲーでは敵陣地の後方を「フラッグとその守備隊」として置き換えて考えてみましょう。例えばフラッグ戦では人数比8:2ほどで前衛と後衛に分け、味方前衛は敵の前衛と戦う上に敵後...

2018.08.03 10:22

ステップ7・作戦計画の立案

サバゲーをやっていると勝つための作戦を立てたくなることかと思います。作戦にはいくつかの要素を考慮して立てる必要があります。まず「地勢」という地形の状態です。野外フィールドだと、地図では伝わらない高低差や進行不能な箇所などを考慮し、どこが移動しやすい、視界が通る、隠れやすい、目標までの最短経路などを考えなくてはいけません。午前中のフィールド説明などの時に注意して見て回るのも良いですし、フィールドインしているときに検証するのもいいでしょう。次は「相手の戦力分析」です。相手の主力プレイヤーが分かっていればその行動を予測し、討ち取るための準備ができますし、ゲーム中どのような攻め方をするかも情報として利用できます。そして「味方の戦力分析」です。味方の主力プレイヤーを確認しておくことで、どこに彼らを投入するのかの判断をつけます。そしてそれらを分析して浮かんだ戦術を頭の中やノートの上で再現し、相手が取れるであろう色んな戦術とぶつけ合わせてどんな結果が生まれていくのかを「検証」します...

2018.06.20 22:00

Sub5.統率とは何か

多人数での戦いでは誰かがリーダーシップを取らない限り、それぞれがそれぞれのやり方で戦うため、侵攻速度もフィールド上での人数配分もバラバラとなり、気付かないうちに敵に後ろを取られたり、一方的に突破されて孤立させられてしまったり。極論を言うとこのようなバラバラな戦い方では「上手いプレイヤーがどれだけ生存するか」という要素が勝敗を分ける事になってしまうのです。こうしたゲームでの勝敗の要素を大きく変えるのが統率をとる人物の存在となります。指揮官がメンバー同士を連携させ、その小グループで同じ目的意識を持ち、それぞれに役割を分け与えて戦う。米軍の陸軍教範などにおいても、分隊長などの存在が兵士一人一人の心を同じ目標へと結びつけ、より有機的で効果的な戦闘行動を可能にするとされています。つまり「リーダーシップ」を取ってメンバーを連携させるということは「メンバー全員を主役」として引き立てる為の第一歩なのです。例えて言うなら、初めてのプレイヤーに慣れたプレイヤーがバディとなって戦闘をサポー...

2018.06.20 14:46

Sub4.ハンドシグナル

CQBフィールドや敵の居るであろうエリアに浸透している最中は音を最小限に保つ必要があり、そうした場合のコミュニケーションとしてハンドシグナルが用いられます。しかしこのハンドシグナル、年代や国、軍隊によって異なっており、人によってサインが異なる場合も珍しくありません。また複雑なハンドシグナルを導入しても憶えられなければ意味が無いですし、当ブログでは3つほど大体共通で意味が通りやすいものを紹介します。(モデルはeasy poserちゃん)

2018.06.18 10:00

Sub3.分隊でのテクニック1

戦争映画などで耳にする「○時方向」という方向指示。クロックポジションと言うのですがサバゲーでは中々使いにくい部分があります。というのも、そのままでは誰の向いてる方向を基準にしているか分かりません。「○○(メンバーの名前や目印)の△時方向」というように元になる目標を示しながら伝えるのが一般的です。移動中であれば進行方向を12時とし、元来た方向を6時として伝達するのも緊急時には利用できるでしょう。ーーーーーーー当ブログでは「分隊行動」を推奨していますが、CQBフィールドなど狭い場所では5人前後で固まって行動するのは身動きが取りづらいので、分かれて行動する方が楽だと感じる事が多々あると思います。そうした状況に対応するため、分隊(squad)のさらに下位の編成となる「班(fire team)」を予め組んでおくと咄嗟に分かれて広い範囲をクリアリングしたり、お互いを交代で支援射撃しながら前進したり後退することができます。分かりやすい編成としては分隊長と1~2名、あとは副分隊長と残...

2018.06.16 22:00

Sub2.CQBにおける戦闘隊形

今回はCQBフィールドでの戦闘隊形を紹介します。

2018.06.15 22:00

Sub1.戦術の原則をより深く

「ランチェスターの第二法則」というものがあります。これは銃を持った戦闘員同士が戦う際、人数が及ぼす戦闘力の差を計算するものなのですが、それによると「もし双方の武器の性能、戦闘員の技能が同じとする場合、その戦闘力は人数の2乗に比例する」とされています。計算式は 人数^2×強さ で表されます。(強さは武器や技能による指標で通常は1として計算する)例えば味方5人で敵2人と交戦、武器はエアガンなので強さはほぼ変わらないものとして確率の計算をしてみましょう。味方は5分の2の攻撃を受け、  敵 は2分の5の攻撃を受ける分母を合わせて計算すると10分の4と10分の25となります。つまり5人による攻撃は2人にとっては25の戦闘力があり、5人へ向けての2人の戦闘力はたった4しかない、ということです。もし敵が味方と比べ2倍強いとして、ランチェスターの第二法則の方程式に当てはめて計算しても2人^2×2で…8。25には勝てません。単純計算で味方が7倍強くないと跳ね返せないことになり...

2018.06.14 22:00

ステップ6・無線機による情報のやりとり

サバゲーをやっていると、現実の軍隊のように無線機で情報をやりとりしながら連携プレーして華麗に勝利!というものに憧れる方も居られると思います。(筆者も無線機をお借りしてみて買う決心を固めました)情報というのは使い方次第で非常に強力な武器になり得ますが、逆に意味のない情報というものもあります。そのため、まずは無線機をどんな目的で使うかを考える必要があります。そうしないとどんな情報を伝えれば良いのかが分からなかったり、その情報を有効利用できなかったりします。分隊の中だけで情報をやりとりするのか、分隊同士で情報をやりとりするのかで扱う情報は変わってきます。例えば2分隊全員が無線機を装備していると仮定したとき、A分隊の誰々がA分隊での任務内で準備ができた、敵を発見したなどの情報はB分隊の隊員にはあまり必要とは言えません。A分隊とB分隊の間では「お互いの位置関係の確認」「現在の状況」「救援が必要かどうか」「何人の敵を倒したか」という辺りの情報を互いの分隊長と副分隊長が把握できれば...

2018.06.13 12:37

【閑話休題】戦技ってなに?

「戦技」というのはカッコいい必殺技とかそういうのではなく、戦うための基本的な動作、技術のことを指します。たとえば小銃を構える際は右手で銃のグリップを握り、ストックを肩に当て、頬で挟み、左手をハンドガードやマグウェルに添える…。これも戦技に当たります。ハンドガンをホルスターから抜いて構える動作から、素早く匍匐体勢に移行する身体の使い方、遮蔽物への隠れ方、クリアリングの動作など全て戦技とされています。サバゲーをされている方は、動画やネットの記事を読んで練習されていたり、中にはタクティカルトレーニングを受けに行ってる方も居られると思います。(本職の方は言うに及ばず)しかしサバゲー仲間でこれらの戦技を確認しあうという機会はなかなか無いのでは無いでしょうか。銃の構え方はエアガンですし狙ったところに当てられれば良かったり、体格によって千差万別あるのですが、各種動作における身体の使い方というのはなかなかに習得が難しいものです。そこでゲーム日の昼休みなどの空き時間に、チームメンバーで...

2018.06.13 12:20

ステップ5・戦闘隊形を知る

屋外でも室内でも、複数人で戦闘をする場合はそれぞれの位置関係が重要です。特に戦闘中に使われる隊形(フォーメーションとも)を戦闘隊形と呼びます。隊形にはそれぞれが警戒範囲を分担できたり、メンバー全員の火力を一方向に指向できたり、移動しやすく敵中を突破しやすいなどの特徴を持っています。主に使われる隊形は以下のとおり。

2018.06.13 11:00

ステップ4・戦術の原則を知る

戦術を用いるのはゲームルールやフィールドの大きさにも依りますが、同じような射程と装弾数の武器と人数で戦うサバゲーにおいては勝敗に関わる大きな要素です。そんな戦術を考える際に重要な原則がいくつかあります。・「戦力集中の原則」その場その場で敵よりも多い人数で立ち向かえば優位に戦うことができます。サバゲーでは銃の機種による性能差がほとんど少なく、集まれば集まっただけたくさんの弾を敵に撃てるので、反撃する機会や判断力を奪うことに繋がります。・「敵に先んじる」ことこれは先手を取り続けることで敵の行動の選択肢を奪い、こちらの思惑通りに戦いを運ぶということです。将棋や囲碁のように一手先、二手先の敵の動きを想定することで対処を容易にする、という考え方です。・「敵の側面を攻撃する」相手の正面から攻撃をかけると、即座に反撃されるのは想像がつくと思います。遮蔽物もお互いの間にある可能性も非常に高いです。もし敵が正面からの攻撃に備えて複数人で横隊(横一列の隊形)を組んでいる場合、正面から挑む...

2018.06.13 10:45

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